僕は日本で住んでいた頃に自分の故郷への知識のなさを感じ始めていた。(略)
「カリフォルニア」という現在の呼称がつくずいぶん前から、僕たちの種族はこの場所を「ふるさと」と呼んでいた。
そしてその土地の心を表す生き生きとした言語が与えられた。
古来の言葉を学ぶことで、僕たちはもう一度この場所との本来の関係を築くことができて、そこにあるものを本当の名前で呼ぶことができるのだ。—リーバイ・パタ(本書あとがきより)
ネイティブ・アメリカンを祖先に持つ、サンフランシスコ在住のアーティスト、リーバイ・パタ初めての作品集です。
2009年に来日し、2011年の夏まで東京で過ごした彼は、2011年3月に東日本大震災を東京で経験し、サンフランシスコへ戻ります。
帰国後は以前にも増して自身のルーツであるノムラキ族の文化や言語に興味を持ち、同時に自然を軸にした物の見方をする日本の文化との共通点を再確認します。そうして、日本への思いを改めて強くします。
本書は2006年から2014年に描かれたペインティングやドローイング、写真にくわえ、「言葉」に深い興味を持つリーバイならではの詩を収録。
「月 昇る」「太陽 昇る」と章立て、昼と夜、あるいは日本とノムラキ族など、ふたつの世界で成り立つ世の構造を、本という形で構成しました。カバーも表裏2面で展開されます。
「最悪な始まり、たくさんのミルク」
先生がクラスで
ゴッホの自画像を
見せてくれた時を
覚えている。
彼の耳は包帯で包まれていて
緑の目で僕達をじろじろ見ていた。
学校のベルがなった。
僕は丘を渡って全力で走った
狼男のまねをしながら。
初めてだった。
僕がアートの存在を知った日。
クラスに戻ると
隣の男子は
乾燥したままのインスタントラーメンを
食べていた。
彼は木から落ちてきたリスを
家で育てていた。
リーバイ・パタ
1985年、ホリスター(カリフォルニア、アメリカ)生まれ。2004年、カリフォルニア・パラダイスからサンフランシスコへ移住。2008年、City College of San Francisco卒業。2009年春から2011年夏まで、東京を拠点に活動。その後サンフランシスコへ戻り、2016年3月、京都へ移住。現在京都を拠点に制作活動をおこなっている。個展に、2011年「鳴り響く銃声とギリシャの音楽」(FOIL GALLERY、東京)、2012年「IT HURTS TO LET YOU GO」(Kokoro Studio、サンフランシスコ)、2014年「MOON SON」(AL、東京)。
www.levipata.com
[以下の展示、イベントは終了しました]
作品展| DON’T TRY
会期:2017年2月16日(木)—2月28日(火) 10:00—20:00 無休
会場:誠光社(京都市上京区中町通丸太町上ル俵屋町437/Tel: 075-708-8340)
個展|LION
会期:2016年11月2日(水)—11月13日(日)
オープニング・レセプション:11月2日(水)18:00—20:00
ライブペインティグ:11月5日(土)14:00—15:00 参加費:1000円 予約不要
似顔絵墨スケッチ: 11月6日(日)14:00—18:00/11月12日(土)14:00—18:00/11月13日(日)13:00—16:00
参加費:2500円 予約不要(来場順に受付)所要時間:約20分
会場:AL 1F Main Space(東京都渋谷区恵比寿南3-7-17-1F/Tel: 03-5722-9799)
個展|by your side
会期:2016年7月2日(土)—7月17日(日)
イベント「似顔絵スケッチ」:7月2日(土)13:00—17:00 参加費:1,500円 要予約
オープニング・レセプション:7月2日(土)17:00—19:00
会場:まゆらう(京都市左京区下鴨松ノ木町64-19)
協力:ホホホ座
詳細はこちら
1日展示&ライブペインティング|Mountain People
会期:2016年7月3日(日)13:00—19:00
ライブペインティング:16:00—17:00 参加費:1,000円 要予約
(展示のみの場合は、参加無料・予約不要)
会場:Bonjour! 現代文明(新烏丸通竹屋町上る)
協力:誠光社
詳細はこちら
展覧会|faces, from a small room
会期:2015年5月7日(木)—5月20日(水)
オープニング・レセプション:5月7日(木)18:00—20:00
ライブ・ペインティング:5月17日(日)14:00—15:00 Admission Fee: ¥500 予約不要
会場:AL 1F main space(東京都渋谷区恵比寿南3-7-17-1F)
12:00—19:00 会期中無休
Tel: 03-5722-9799
www.al-tokyo.jp
展覧会|voices, from a small room
会期:2015年5月22日(金)—6月6日(土)
オープニング・レセプション:5月22日(金)18:00—20:00会場:chic space by YKG(東京都港区六本木6-6-9ピラミデビル2F)
12:00—19:00 日月火休み
Tel: 03-6447-0500
www.chic-magazine.jp
リーバイ・パタ作品集発売記念イベント「似顔絵スケッチ」
2015年5月24日(日)14:00〜
会場:百年(吉祥寺)
参加費:1500円
○百年のwebsiteに、リーバイのインタビューが掲載されました
from a small case—インディアンの末裔であるアーティスト、リーバイ・パタ作品展示・販売
2015年6月2日(火)—6月30日(火)
会場:代官山蔦屋書店(代官山)
書籍情報
タイトル:小さい部屋から from a small room
著者:リーバイ・パタ
デザイン:川内圭介
定価:2500円(税別)
判型:A5判変形(200 x 150 mm)/ソフトカバー/80ページ
発行日:2015年5月
ISBN978-4-908062-06-3 C0071
While living in Japan, I began to feel my lack of knowledge of where I come from. I had grown up under oak and pine trees my whole life, playing with the acorns and pinecones like toys without further thought. In fact, these seeds had been feeding us for thousands of years. I learned that our people have called this place home, long before it was called “California,” and were given a vibrant language with which to reflect its core. In studying these ancient words, we can now begin once again to build our relationship with this place and call things by their true names. – Levi Pata (“from a small room”)
Painting with a background of Native American ancestry, he is able to find common ground with Japanese culture and his own roots.
Levi Pata
Born in Hollister, California, United States in 1985. Moved from Paradise, California to San Francisco, California in 2004. In 2008, Graduated from City College of San Francisco, moved to Tokyo, Japan. Returned from Tokyo to California in 2011, summer. in 2016, moved to Kyoto, Japan. Currently lives and works in Kyoto. Solo exhibitions include: 2011, “Continuous Gunfire and Greek Music” (FOIL Gallery, Tokyo), 2012, “It Hurts to Let You Go” (Kokoro Studio, San Francisco, CA), 2014, “MOON SON” (AL, Tokyo), 2015, “faces from a small room” (AL, Tokyo), “voices, from a small room” chic space by YKG, Tokyo, 2016, “by your side” (Mayurau, Kyoto), “LION” (AL, Tokyo).
www.levipata.com
Exhibitions
DON’T TRY
February 16, ThursdayーFebruary 28, Tuesday, 2017
10:00—20:00 / Open Every Day
Seikosha
Marutamachi-iru, Nakamachi-dori, Kamigyo-ku, Kyoto 602-0871 Japan
Tel: 075-708-8340
www.seikosha-books.com/
faces, from a small room
May 7, Thursday—May 20, Wednesday, 2015
12:00—19:00 / Open Every Day
AL 1F main space
3-7-17-1F, Ebisu-minami, Shibuya-ku, Tokyo, Japan
Tel: 03-5722-9799
www.al-tokyo.jp
Opening Reception: May 7, Thursday 18:00—20:00
Live Painting: May 17, Sunday 14:00—15:00
Admission Fee: ¥500 / no appointments necessary
voices, from a small room
May 22, Friday—June 6, Saturday, 2015
12:00—19:00 / Closed on Sundays, Mondays and Tuesday
chic space by YKG
6-6-9-2F, Roppongi, Minato-ku, Tokyo Japan
Tel: 03-6447-0500
www.chic-magazine.jp
Opening Reception: May 22, Friday 18:00—20:00
Event
Portrait Sketch
May 24, Sunday, 2015
14:00—
Admission Fee: ¥1500
Hyakunen
2-2-10-2F, Kichijoji-honcyo, Musashino-shi, Tokyo, Japan
Tel: 0422-27-6885
Publication
Title: Levi Pata from a small room
Price: 2,500 yen (excl. VAT)
Size: 200 x 150 mm / 80 pages / Soft Cover
Text: Japanese/ English
ISBN978-4-908062-06-3 C0071
May, 2015