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*写真はカタログに収録されているものと異なる場合があります
小さなひとが立ち、水が落ちるところに大地が広がり、糸やリボンが揺れるときに風が生まれ、ビーズやガラスが光をまねき入れる――
内藤礼は、空間と対話しながら自然のエレメントや繊細なモチーフを組み合わせ、またカンヴァス上に淡い色彩を重ねることで、根源的な生の光景を出現させてきました。
『「人(わたし)が作る」を超えること』を問い続けてきた作家が、はじめて「創造」と向き合った展覧会「うつしあう創造」。それは人が自らを主体であると認め、人になろうとする行為だと作家はいいます。人と自然、わたしとあなた、生と死、内と外、そして人と作品のあいだに生じる移し、写し、映し、遷し。「うつしあう」両者のあいだに顕われる生気、慈悲、それらとの一体感のうちに、生へと向かおうとする「創造」の瞬間がそこには満ちていました。
本書は、畠山直哉の撮影により、大小さまざまな展示室や光庭、それをつなぐ通路によって構成される作品空間と、日中の自然光から、明かりが灯る夕刻以降へのうつろいをも追体験できる、贅沢な一冊となりました。
寄稿
内藤礼、島敦彦(金沢21世紀美術館館長)、星野太(早稲田大学専任講師、美学/表象文化論)、横山由季子(金沢21世紀美術館学芸員)
内藤礼(ないとう・れい)
美術家。1961年広島県生まれ、東京在住。1985年、武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業。1991年、佐賀町エキジビット・スペースで発表した「地上にひとつの場所を」で注目を集め、1997年には第47回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館にて同作品を展示。主な個展に「みごとに晴れて訪れるを待て」(国立国際美術館、大阪、1995年)、「Being Called」(フランクフルト近代美術館企画、カルメル会修道院、フランクフルト、1997年)、「すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している」(神奈川県立近代美術館 鎌倉、2009年)、「信の感情」(東京都庭園美術館、2014年)、「émotions de croire(信の感情)」(パリ日本文化会館、2017年)、「Two Lives」(テルアビブ美術館、2017年)、「明るい地上には あなたの姿が見える」(水戸芸術館現代美術ギャラリー、2018年)。パーマネント作品に《このことを》家プロジェクト「きんざ」(ベネッセアートサイト直島、2001年)、《母型》(豊島美術館、2010年)。
展覧会
「内藤礼 うつしあう創造」
会期:2020年6月27日(土)〜8月23日(日)
会場:金沢21世紀美術館
※日時指定入場制。
www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=17&d=1779
書籍情報
タイトル:内藤礼 うつしあう創造
写真:畠山直哉
寄稿:内藤礼、島敦彦(金沢21世紀美術館館長)、星野太(早稲田大学専任講師、美学/表象文化論)、横山由季子(金沢21世紀美術館学芸員)
デザイン:木村稔将
定価:5800円(税別)
判型:A4変形(297 x 225 mm)/208ページ/ソフトカバー
日本語/英語
ISBN978-4-908062-31-5 C0070
発行日:2020年10月
●通常版 定価:5800円(税別)
特装版 限定100部 SOLD OUT
定価:15,000円(税別)
ISBN978-4-908062-32-2 C0070
判型・ページ数・内容は通常版と同じです
◉展覧会「うつしあう創造」招待券(1枚)付き
招待券は、事前の日時予約なしで好きな時間に入場することができます。
*ご予約時点で、本書より先行してショップ店頭でのお渡し、もしくは郵送にてお送りいたします。
◉作家サイン入り
◉ハードカバー
◉クロス貼り(白/グレー)2種
◉表紙タイトルを箔押し印刷
◉本文扉に、内藤礼のドローイングを箔押し印刷
*仕様については、若干の変更の可能性がありますこと、ご了承ください。
*販売はHeHeオンラインと金沢21世紀美術館ミュージアムショップ(店頭予約受付のみ。6/27より予約受付開始)の予定です。
●特装版・白 定価:15000円(税別)
SOLD OUT
●特装版・グレー 定価:15000円(税別)
SOLD OUT
既刊
タイトル:O KU 内藤礼|地上はどんなところだったか
定価:1,800円(税別)
発行日:2014年11月